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さて、ここから私が学んだ「仮想通貨のすごさ」について書いていきます。
今のところ、私が認識しているのはこんな感じ。
1. どんな人でも口座が開設できる
2. 送金手数料が安い
3. 銀行などの主体がない (分散型管理という仕組み)
4. どんな人でも金貸しができる (DeFiという仕組み)
5. 契約情報を載せることができる (イーサリアム等)
6. 価値の保存ができる(Bitcoin)
今回は「1. どんな人でも口座開設ができる」について書いていきたいと思います。
日本に住んでいるとこんなことは全く感じないかもしれませんが、世界には「銀行口座を持っていない人」つまり「金融サービスや経済から排除されている人」が大勢います。
OECD加盟国でも15%の人が金融機関との付き合いがなく、メキシコでは銀行口座を持たない人が73%。アメリカでも3700万人が銀行口座を持たずに生活しているそうです。[1]
銀行も一種のビジネスなので利益を出す必要があります。なのでなるべくお金のある顧客を集めたいと思うためにこんなことが起こっています。
いわゆる貧富の差の拡大です。
貧しい地域にお店を出してもお金にならない。ならばお金をたくさん持っている人にサービスを提供した方が効率良く稼げる。そういうことです。
少し具体的な数字をみてみます。貧困地域の人の「銀行口座を持つこと」のハードルがむちゃくちゃ高いことがよくわかります。
・そもそも実店舗が少なすぎて店舗に行くだけで小旅行 (10万人当たり数店舗とか)
・口座開設には国が発行した身分証が必要 (貧困地域の人は身分証明書を持ってない人が大勢いる)
・アメリカなどの先進国では 最低預入金額が$100~$500必要。 (貧困層はそんなお金持ってない)
この貧困層の人々が誰でも口座開設できる可能性が仮想通貨にはあるんです。
仮想通貨の口座(仮想通貨を保持するアプリやサービスをウォレットと呼ぶ) はネットに繋がったスマホがあれば誰でも簡単に発行して持つことができます。
お金ない人はスマホすら持ってないんじゃないの?と思うかもしれませんが、スマホは今や誰でも持っている時代です。ちょっとデータが古いですが、発展途上国でも携帯電話の普及は爆発的に伸びています。[2]
銀行口座を持つことで、貧困地域の人々もパワーを持つことができます。
少額ではあると思いますが、融資を受けることが可能になります。
融資を受けて、返済をする、これを繰り返していくと信用が貯まります。
これを「分散型金融」と呼びます。このテーマについても今後書いていく予定です。
経済から排除されていた多くの人々が参加権を得る。
これが私が学んだ「仮想通貨すげー!」の一つです。
次は送金手数料が安い!を書いていきたいと思います。
(その3)に続く
参考文献
[1] "American Entrepreneurship Is Actually Vanishing," www.buisinessinsider.com/927-people-own-half-of-the-bitcoins-2013-12
[2] 発展途上国における携帯電話の普及とその影響, 石井健司 著